マイチケット
  

イカロスメール

  

ワン・ワールド・フェスティバルに出展します!


メールイカロス No.503
発行:(株)マイチケット 2015年2月6日 トラベルメールマガジン

◆◇= INDEX =◇◆
・ワン・ワールド・フェスティバル
マイチケット企画のパネルディスカッション
マイチケットのブース出展
・後記 ひとこと【山田】
マイチケットのスタッフ研修 「釜ヶ崎の炊き出し見学」
・釜ヶ崎研修を体験して【神野亜沙美】

「わたしにぴったりのNGOのスタディツアーって?」
於:ワン・ワールド・フェスティバル
日時:2月8日(日) 12:40~14:10
会場:ワン・ワールド・フェスティバル
関テレ扇町スクエア3F メビック扇町のロビー
参加:無料 予約:不要
企画:マイチケット
学生に人気のツアー。シニア世代に人気のツアー。
その人気の秘密を、NGOの企画担当者に、旅のプロが直撃します。
本音トークから見えてくる、NGOのスタディツアーの舞台裏。
選び方のポイントが分かると、
わたしにぴったりのNGOのスタディツアーが見つかります。
会場からの質問も大歓迎。
※パネリスト
・野田沙良さん(アクセス-共生社会をめざす地球市民の会)
学生に人気!「フィリピン・スタディツアー」
・東川貴子さん(緑の地球ネットワーク)
シニア世代に人気!「黄土高原ワーキングツアー ~中国 緑化協力の旅~」
※聞き手
・山田和生(株式会社マイチケット代表)
スタディツアーを舞台裏で支える旅のプロフェッショナル!

マイチケットのスタッフ一同、お待ちしています。

=======================================================
■□■ 後記 ひとこと  【山田】 ■□■
=======================================================
マイチケットのスタッフ研修 「釜ヶ崎の炊き出し見学」

マイチケットでは新人スタッフの研修として、釜ヶ崎の炊き出しを見学する
ことにしています。「旅行会社のスタッフが、どうして日雇い労働者の町であ
る釜ヶ崎の事情を知る必要があるのだろう?」と、あなたは不思議に思われる
かも知れません。
マイチケットのホームページで「ツアーを探す」を開くと「マニラのゴミ捨
て場周辺スラム(パヤタス地区)訪問」や「バンコクのクロントイスラムで活
動するNGOを訪ねる」などという内容のスタディツアーが出てきます。この
ような海外のスラムを訪ねるスタディツアーの企画や手配を担当するマイチケ
ットは、現地を訪ねたり資料を読んだりして日頃から勉強しています。しかし、
正直なところ遠く離れた世界のできごとなので、実感を伴わないままに「貧困」
や「スラム」を単なる記号として処理してしまうこともあります。
「日本の事情はどうなっているのですか?」「あなたが暮らす町の事情はど
うなっているのですか?」スタディツアーで訪ねる海外のスラムの人々から、
こんな風に聞かれた時に、答えることができるだろうか?そもそも、スラムを
訪ねるってどういうことなのだろうか?遠く離れた世界ではなく、私たちは自
分が暮らす自分の町に置き換えて考えると、答えることがそんなに簡単ではな
いことに気づきます。
まず、知ること、学ぶことは大切なことです。そこで出会う人々とどのよう
に関わるのかということは、もっと大切なことです。「なにしに来たんや。見
世物とちがうで!」と、怒鳴られることもありますが、マイチケットのスタッ
フは、釜ヶ崎に足を運んで自分の立場を考えることができるようになろうとし
ています。
参考映像 「釜ヶ崎を訪ねる」
撮影編集山田和生  制作(株)マイチケット

=======================================================
■□■ 釜ヶ崎研修を体験して マイチケット 神野亜沙美 ■□■
=======================================================

釜ヶ崎は、観光客で賑わう「新世界」からほんの少し離れた場所にあります。
その地域は、南海電車とJR環状線の新今宮駅、地下鉄御堂筋線の動物園前など、
電車の乗り換えなどで多くの人が行き交う場所でもあります。その中で、どれ
だけの人が釜ヶ崎や日雇い労働者について知っているでしょうか。実際に私も、
釜ヶ崎という地域があることは知らず、今回の研修で初めて訪問することとな
りました。

釜ヶ崎に着くと突然人通りが減り、静かでどこか寒々しい風景が広がってい
ました。道の両側には「どや」と呼ばれる安宿が建ち並び、時には英語の案内
板やWi-Fiの看板も見受けられました。現在海外からの観光客向け(主にバック
パッカー)の宿としても使われているそうですが、その日は一人もそれらしい人
は見かけませんでした。
「釜ヶ崎炊き出しの会」代表の稲垣浩さんの案内のもと、釜ヶ崎の現状を見
て歩き、一日2回、毎日行っている「炊き出し」の様子を見学しました。稲垣
さんの説明を聞きながら見るものすべてが私にとって非常に衝撃的で、今もそ
の状景が強く頭に残っています。
例えば、人びとが職を求めて集まる職業安定所は、1970年から一度も仕事の
紹介業務をおこなっていません。私が見たときは、ほとんど窓口は閉まってい
て、唯一開いている窓口の向こうに居る職員は座っているだけという状態です。
暗くて静かで、異様な空間だと感じました。吹き荒れる風から避けるため、わ
ずかな暖を求めて人びとが集まりますが、仕事を紹介してもらえることもなく、
センターが閉まる時間には外に追い出される。「そんな毎日が繰り返されてい
る」と、冷たい風が吹き抜けるセンターの前で稲垣さんは熱く語ります。
外を歩くと、頑丈なフェンスで囲まれた公園や高架下の通路が見受けられま
す。それらは、その場所で寝泊まりできないようにするための措置なのだ、と
の稲垣さんの説明がありました。なにを見ても、そこに住む人たちを追い出そ
うとしているように感じてなりません。こんなことおかしい!と思うことばか
りですが、これが釜ヶ崎の現実なのだと受け止めるしかありません。
もやもやした気持ちでいっぱいだったそんな時、このような出来事がありま
した。手作りの家が並ぶ公園で稲垣さんの説明を聞いているとき、一人の男性
が「よければ家の中も見てください」と声をかけてくれたのです。その方は、
「ここは風も当たらないし寒くない。この家に住むようになって、路上で暮ら
していたときよりずっと気持ちが明るく、前向きになった」と生き生きと話し
てくれました。稲垣さんの説明によると、その公園内にある家は、隣に小中一
貫高ができるという理由で、次々と撤去されているのだそうです。しかし稲垣
さんは、そんな圧力に負けず、その家から離れずに住み続けることを言い続け
ています。今回家の中を見せてくれたおじさんも、そんな稲垣さんの励ましと
言動に本当に感謝している、と何度も話していました。決して暗いことばかり
ではない。釜ヶ崎で初めてお話しした方から明るく前向きな言葉を聞き、もや
もやした気分が少し晴れた瞬間でした。
釜ヶ崎の現状を目にして感じることは、人それぞれです。私は、なんとなく
抱いているイメージだけで釜ヶ崎やそこに暮らす日雇い労働者の印象を決め付
けてはならない、と感じました。というのも、実際に訪れてみて、想像と異な
るさまざまな面を発見できたからです。家の中を見せてくれたおじさんとの出
会いもそうですが、皆さんそれぞれがそれぞれの人生を歩んでいます。仕事が
ないから、住む家がないから可哀相だと決めつけて見過ごすのではなく、まず
は身近なところで起こっている事情を知ることが大切なのではないでしょうか。
何が良くて何が悪いか、どうすれば貧困ビジネスがなくなるのか、考えても
答えは簡単にはみつかりません。今回の研修を通して知ったことをきっかけに、
問題や解決について考え続けることが今後の私の課題です。海外の貧困に目を
向けるのと同じように、私たちが暮らす地域にも目を向ける。そんな私たち側
の事情を知ることの必要性を考える研修となりました。


PAGE TOP