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時間がもったいない


メールイカロス No.475
発行:(株)マイチケット 2009年12月28日 トラベルメールマガジン

時間がもったいない

 (1)日程の余裕を重視した楽なプラン(2)日程の内容を重視したハード
なプラン。旅行会社に相談すると、二つのプランを提案されました。さて、あ
なたなら、どちらのプランを選びますか。
 若い人に比べて年輩の方ほど(2)を選ぶ傾向が大きい。旅の相談に毎日答
えているマイチケットの予約担当者はそんなふうに感じています。どうして、
年輩の人ほどハードな旅を選ぶ傾向にあるのでしょうか。旅行を機会に自分が
元気であることを確認したいから?あるいは、二度と来ることはないだろうと
思うから?歳とともにそんな気持ちが強くなるのかもしれません。しかし、そ
れほどはっきりした理由ではなくても、私たちだれもが持っている「なんとな
く、時間がもったいない」という気持ちは、年齢とともに大きくなるように思
えます。
 ツアーの提案をするスタッフは、年輩の方がハードなプランを選んでしまわ
ないように、ちょっした工夫することがあります。それは、適当と思われるプ
ランと、それよりもちょっと楽なプランの二つを提案すること。そうすると二
つの中ではハードな、適当と思われるプランに誘導することができます。適当
なプランと、それよりハードなプランの二つを提案すると、ハードなプランに
落ち着いてしまいます。これでは、帰国してから「旅行は楽しかったけれども、
ちょっと日程がハードでした」という感想を聞くことになってしまいます。

 事故のデータを確かめた訳ではありませんが、キリマンジャロ登山で遭難す
るのは日本人が一番多いという話しを聞いたことがあります。「お金と時間を
かけてはるばる遠くまで来たのだから、ここでやめてはもったいない」という
気持ちになるのは当然のことです。それを振り切って、途中で引き返すのは一
大決心でしょう。日頃から「時間がもったいない」と考える日本人の習い性が、
引き返す決心を鈍らせているとすれば、この話しは人ごととは思えません。
 タンザニアのオルタナティブツアーでは村の滞在中に、なにもしない日をつ
くっています。私たちはこの空白の数日を「心にしみる時間」と呼んでいます。
経験が心に沈殿するには時間が必要です。旅行を終えて振り返ると「村で何も
しなかった日が一番思い出に残った」という感想を述べる人が数多くあります。

 旅行の話しであれば「心にしみる時間」が大切ですなどと偉そうな話しをし
ていても、日々の暮らしでは「時間がもったいない」とつい口走っている年の
瀬です。はたして、来年のカレンダーに、何もしない「心にしみる時間」をい
ったい何日書き込むことができるでことでしょうか。

どうぞ良いお年を。


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