イカロスメール

  

「脱原発への道」と「物資運びツアー」


メールイカロス No.483
発行:(株)マイチケット 2011年6月2日 トラベルメールマガジン

「脱原発への道」と「物資運びツアー」

 津波による被災と原発事故から3ヶ月がたとうとしている。マイチケットは
ツーリズムという私たちの仕事を通じて具体的な行動を提案したいと考え準備
を進めてきた。これまでにオルタナティブな人々のつながりを活用して二つの
企画が生まれた。

 原発の未来を考えるための提案として「脱原発への道・3.11後の世界と
ドイツの選択」が進行している。この旅行企画は5月に来日したドイツ緑の党
のコッティング・ウール下院議員に協力を取り付けたことから、急遽実現の運
びとなった。ドイツでは、地震直後にあった州議会議員選挙で緑の党が躍進し、
中央の政界でも脱原発に再び舵を切り、17基の原発を持ちつつ自然エネルギ
ーへの移行を目指している。「視察や見学ではなく、ドイツと日本の民衆が学
びあう機会をつくろう」これがコッティング・ウール下院議員から私たちへの
呼びかけである。日程と内容はほぼ決定し、旅行条件などの詳細を近日中に発
表する。ドイツの場合、原子炉安全委員会が「原発推進派・反対派が委員を分
け合う中立的機関」として機能している。この一点をとっても日本の現状を考
える上で参考になるのではないだろうか。

 「タイの津波復興のノウハウを岩手へ・物資運びツアー」は、日本のNGO
であるツナミクラフトとの協働で生まれた提案である。タイのプーケットに近
いバンムアン村は、2004年のスマトラ島沖地震で津波被害を受けた。村の人々
は津波からの復興のために日本で生まれたアートワークである「さをり織り」
に取り組んできた。心のケアとして始めた織物が今では商品として販売できる
ようになり、仕事をなくした被災者たちが自立するためのプロジェクトにまで
発展した。岩手の被災地でも「さをり織り」を始められないだろうか。タイの
プロジェクトに協力してきたツナミクラフトは、今、タイから「さをり織り」
の糸と復興のノウハウを岩手の被災地に届けようとしている。7月のツアーで
は阪神大震災の神戸の被災地から合成皮革をタイに届け、タイから岩手に糸を
届ける。「物資運びツアー」という不思議な名前になっているのには、実はこ
んな事情があるのだ。ツアーで運んだ物資と「さをり織り」の道具を積み込ん
で岩手へのキャラバンが始まる。


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