イカロスメール

  

予約記録の向こう側


メールイカロス No.488
発行:(株)マイチケット 2011年12月8日 トラベルメールマガジン

「予約記録の向こう側」

 他の旅行社ではなく、マイチケットに予約する人々の思いや期待をしっかり
受けとめて仕事にあたりたい。そのために、スタッフは毎朝の会議で新しい予
約の持つ意味やその背景にある人々の繋がりについて話し合いを持つ。ともす
れば、忙しい日々の仕事に追われて予約記録を単なるコンピュータ上の記号と
して処理しがちである。ひとつの予約記録の向こう側にある、海外の現場での
切実な事情や、人々の繋がりについてよく理解し、常に想像力をめぐらさなけ
れば、まともな仕事はできない。

 3.11の震災の直後には旅行のキャンセルが相次いだ。この調子では海外旅
行どころでは無くなるのではないかと心配した。ところが、今年の夏の海外旅
行はスタディツアーをはじめ、意外なことに好調であった。先日、全国的にフ
ェアトレードに取り組むNGOの東京オフィスを訪れる機会があった。フェア
トレード商品の売れ行きも震災直後の落ち込みと夏以降の好調という点では同
じような傾向が見られる。大学の授業の一環として実施されるスタディツアー
でも似たような傾向を指摘する声がある。
 震災と原発事故を契機に、人々の繋がりに関心を持ち社会問題に目を向ける
人々は確実に増えている。阪神淡路の震災の後にも数多くのNPOが生まれ、
神戸はNPOの先進都市となった。今回の震災はその何倍もの機会と可能性を
各地で生み出している。
 海外協力NGOが、海外での経験をいかして東北の震災の現場で活躍してい
る。これまでのNGOのスタッフには、そのNGOが支援する海外の特定の地
域への関心が、かならずしも国内の社会問題への関心につながっていないとい
う傾向が見られた。被災地の支援を経験したことで、身近な国内の問題にも目
を向ける機会が生まれ、海外と国内の問題を切り離さず、地に足がついた活動
が増えたように思える。

 私たちも負けてはいられない。海外や国内の社会や文化に関心を持ち、ひと
つの予約記録が持つ意味と旅行社の役割を理解して仕事にあたるには、海外、
国内に限らず、もっと現場に足を運ぶ研修の機会が必要なのかも知れない。


PAGE TOP