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民衆交易のスタッフはチンパンジー?


メールイカロス No.498
発行:(株)マイチケット 2013年5月27日 トラベルメールマガジン

 民衆交易のスタッフはチンパンジー?

日本の消費者運動の歴史を振り返るような、27年も昔の出来事である。1986年、1万トン級の客船をチャーターして実施された“バナナボート”には511人が乗船し、石垣島、奄美大島、徳之島をめぐった。“バナナボート”の予約手配を担当したのがマイチケットである。当時設立4年目を迎えていたマイチケットにとって、初めての大型客船チャーターであった。“バナナボート”は、当時の日本の消費者団体の船上サミットであり、寄港した島々では「島おこし」のきっかけが次々と生み出された。

“バナナボート”にはフィリピンネグロス島のバナナ生産者も乗船していた。船上は、第三世界と日本の消費者団体とを結ぶ場となり、その後のオルタナティブ貿易の出発点となった。オルター・トレード・ジャパン(ATJ)は“バナナボート”の3年後、1989年10月に設立されている。ATJは“バナナボート”から生まれた会社と呼ぶことができる。今では、フィリピンネグロス島のバランゴンバナナや、インドネシアのエコシュリンプ、東ティモール・コーヒーなどの交易を行う「志を持った優良企業」である。ATJとマイチケットは協力してフィリピンネグロス島や東ティモールへのスタディツアーを手がけ、現在に至るまで長い付き合いが続いている。

本号イカロスの人材募集欄をご覧いただきたい。このATJが、正社員を募集している。今では優良企業としてその名を知られたATJであるが、設立当初の涙ぐましいご苦労を忘れることができない。ネグロス島からバナナを大量に仕入れ、バナナの在庫を抱えたものの、販売ルートが思ったように機能しない。マイチケットに立ち寄ったATJのスタッフは商品のバナナを手にして嘆いていた。

「このままでは、給料は現物支給になるかも知れない。バナナの現物支給では、チンパンジーしか働けない。」もちろん、今回募集の正社員の給料はバナナではなく日本円のはずである。よく確かめて応募していただきたい。


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