第5回小水力発電を訪ねる旅〜滋賀・岐阜の小水力を巡る〜(2016.10.22~10.23)


2016年10月22日から23日まで、
「第5回小水力発電を訪ねる旅~滋賀・岐阜の小水力を巡る~」を催行しました。

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(集合写真 姉川ダムにて)

〜「小水力発電」の魅力とは? 〜

2012年にスタートした「小水力発電を訪ねる旅」。
今までに訪問した県は広島、岡山、兵庫、岐阜、三重、和歌山そして奈良。
今回で5回目を迎え、滋賀県米原市、長浜市と岐阜県郡上市石徹白を訪れました。

なぜ「小水力発電」なのか?

小水力発電に取り組む人々の「夢」とは何か?

そしてこのツアーの「魅力」とは?
マイチケット山田が小水力発電ツアーの
【夢のある「物語」の魅力】を語ります。

〜小水力発電について知りたい!〜

【関西広域小水力利用推進協議会】のホームページをご覧ください。
小水力発電についてはもちろん、イベント情報も満載です!

 

〜 10月22日(土)〜

■ いぶきグリーンエナジーバイオマス発電所

いぶきグリーンエナジー株式会社が運営する木質バイオマス発電事所。

*木質バイオマス発電とは*
廃木材や木くずなどをチップ化した木材チップを燃料として利用し、
発生した蒸気でタービンを回して発電する。
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(空冷コンデンサ:蒸気を空気で冷却し、水に戻す。)

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(流動層ボイラー:木質燃料チップを燃焼させ蒸気を発生させる。)

■ 姉川ダム水力発電所(予定地)

山室木材工業株式会社とイビデンエンジニアリング株式会社の共同運営事業。
姉川ダムは治水ダムとして使用されていますが、川が干上がらないように、
一定量を「維持流量」として放水しています。この水を発電に生かそうと建設されているのが、姉川ダム水力発電所です。

photo(姉川ダム水力発電所 予定地。)

いぶき水力発電株式会社代表取締役社長の山室弘樹さんに案内していただきました!
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(山室さんと参加者の方々。山室さんに多くの質問が飛び交っていました。)

■ 水里ネット湖北-EBJ小水力発電所

エナジーバンクジャパン株式会社が運営する
農業用水の落差を利用した小水力発電機。
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(勢いよく回る水車の力を利用して、電気を作る。)

■ イビデン発電所

国道303号線沿いにある
川上水力発電所、広瀬水力発電所、そして東横山水力発電所。

東横山水力発電所は、大正10年に運転開始し、現在も当時の建物が使われています。
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(東横山水力発電所。緑の美しい山の中で、赤いレンガがとても映えます!)

■ 明宝温泉「愛里」

1日目終了!
夕食時には懇親会を開催し、岐阜の特産物に舌鼓…!
また小水力やご自身の活動について語り合いました。
(夕食の写真は、番外編をご覧ください!)

 

〜 10月23日(日)〜

■ 岐阜県郡上市石徹白

山と峠を超え、標高700m地点にある石徹白村へ。
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NPO法人やすらぎの里いとしろ理事長の久保田政則さんと、
岐阜県小水力利用推進協議会事務局長の平野彰秀さんに案内していただきました。
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(右:久保政則さん 左:平野彰秀さん)

■ 石徹1号発電所

3年前の「第2回小水力発電を訪れる旅」では、
まだ稼働していなかった石徹白一号発電所。
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発電所に使用する水は、山の中にある用水路を通ってきます。
なんと、明治時代の人たちが手掘りで作ったそうです。
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■ らせん型水車2号機

発電した電気は、住宅兼NPOやすらぎの里いとしろの事務所の照明、
冷蔵庫、テレビなどに使われています。
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■ 上掛け水車

電気は農産物加工品の生産が行われている
「白鳥ふるさと食品加工伝承施設」に使用されています。
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■ 平野彰秀さんの工房と石徹白洋品店

平野さんの工房では、奥さんの平野馨生さん手作りの衣服やアクセサリーや、
石徹白に伝わる民話を絵本にした民話絵本が販売されています。
衣服の材料はすべて、有機綿、麻、絹の天然素材で作られているそうです。
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■ 石徹白を後にして…。さあ帰路へ!

今回、33名の方が参加してくださいました。

ご参加いただき誠にありがとうございました!!

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(石徹白村の白山中居神社前にて。)

* 社員の感想 *

小水力の “小”の意味も知らぬまま、参加した今回の小水力ツアーは、
魅力満載の2日間でした。

まず第一に、小水力が川の自然の流れを生かした発電ということに魅力を感じました。
「川の自然の流れを “少しお借りして” 発電する。」
呼びかけ団体の関西小水力利用推進協議会の里中さんは、このようにおっしゃっていました。
川の流れを完全に堰き止めるダムとは違って、流れは止めず、少しお借りして発電、そして川に返す。
小水力発電は、山と川の豊かな日本に合った、負担の少ない発電方法だと感じました。

また、小水力の在る場所というのは、息を飲むほどの美しい景色に囲まれていました。
小水力発電は、一定の流量と落差が必要なため、上流に設置されていることが多いそうです。そのため、今回のツアーでも山の奥へ奥へと進み上流を目指して行きました。
その道なりは、秋色に染まる山々に、広大な河川、澄んだ空気と、日本の自然の豊かさに改めて気付く旅でもありました。

一方で、小水力 “視察”ツアーは、小水力から見えてくる様々な問題や課題を“考察”するツアーでもありました。

前述の通り、一定の流量と落差を必要とする小水力発電は、山を奥へ進んだ場所で行われています。
そこでは、深刻な過疎化に悩まされていました。
また、「水は、太陽や風とは違い、常に利害関係が付きまとうため、
その川を利用する他の人々と慎重に話を進める必要がある。」という話を
お聞きしました。
日本は、島国なので他国と川を共有している事はありませんが、数カ国を跨ぐような川は常に国々の争いのもとにもなっています。
ここでは、国家間という大規模な話ではありませんが、そうした水と人との関係性を再考する機会になりました。

旅の中で日々の生活につながる問題や課題に出会い、参加者の皆さんと意見交換をし、自身の考えを整理するなど、スタディツアーの要素も含むこの「小水力発電を訪ねる旅」。
小水力に関わる方や、私のように小水力を全く知らないという方にも、おすすめのツアーです!
第6回の開催も乞うご期待!!
(かもした)
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このツアーに参加するまで、私は小水力発電についてほとんど知らなかった。
いったいどういう形で、どんなところにあって、どういう人たちが携わっているのか。
「これは、参加するしかない!」。
未知の小水力発電に対する興味が私の背中を思いっきり押した。

今回のツアーで最も興味をもったのは、岐阜県にあるイビデン株式会社の広瀬発電所だった。山の斜面をふもとから山頂付近まで伸びるとてつもなく長い導水管。山の傾斜は、バスの中から眺めてみただけでも60度はあったのではないかと思うほどの急斜面。
(小水力発電の前提は、電気を生むための十分な「落差」と「流量」があること。発電方法はいくつかあり、広瀬発電所は流れ込んでくる水を水路で導き、山のような角度のあるところで落差を作り、電気を発生させる。)

見た瞬間に「なんてとんでもない場所で電気を作ってるんだ!」と衝撃を受けた。さらに驚いたのは、水力発電の技術は明治時代にはすでにあり、大正時代には稼働していたということだ。私が知らなかっただけで、先人たちはとんでもない場所にでも(条件が揃えば)電気を作れることを明らかにし、そして技術を確立していったのだ。

「なんだか、小水力ってアツい!」と、小水力発電についてほとんど知らない私でも、この時「ロマン」のようなものを感じざるを得なかったのだ!
初めて小水力発電を知り、自分の目で見て、そしてツアー1日目にして「ロマン」を感じてしまった私。今後、ツアー中で見たような「落差」と「流量」がありそうなところを見かけるたびに、小水力発電が頭をよぎることは間違いないであろう。
(白川)

番 外 編

〜山の幸〜
★1日目の夕食(鮎の塩焼き)
世界遺産に認定された鮎だそうです!
スタッフかもしたは、この鋭そうな歯にうろたえていたのですが、
他の参加者の方にならって、頭からがぶっといただきました。

★2日目の昼食(くくり姫にて)
地元のお母さん方が、運営しているカフェ。
石徹白の食材を堪能するならココ!!


いただいた昼食。
ほおずき(右上)も、とても甘くて美味しかったです!

〜今なお残る白山信仰 白山中居神社〜
石徹白の周辺に広がる白山は、古くからの山岳信仰の対象となっています。石徹白には、白山信仰の拠点である「白山中居神社」があります。
平安時代から鎌倉時代には、「上り千人、下り千人、宿に千人」といわれるほど、多くの参拝者で栄えたそうです。
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(くくり姫のすぐ先にあるとても大きな神社。)

★急な坂を登り続け息絶え絶え、
やっとのことでたどり着いた、天然記念物「浄安スギ」
壮大です。

★境内の木々が美しく紅葉していました。


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